[学部]地球環境概論

慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス 総合政策学部・環境情報学部 2012年度 シラバス
・シ・シ・シ・シ33080 – 地球環境概論 OUTLINE OF EARTH ENVIRONMENT 先端導入科目-環境情報- 2単位
開講日程 2012年度 春学期 木曜日3時限
関連科目
開講場所 SFC
履修者制限 履修人数を制限しない。
使用言語 日本語
担当教員 厳 網林
授業形態 講義、グループワーク
履修条件 とくない
地球と環境 (学部)
・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ連絡先 yan@sfc.keio.ac.jp 授業ホームページ
科目概要
地球環境に関する基礎知識を学習し、環境問題の実態とメカニズムをシステム的に理解し、持続可能な社会を実現させるためにみずから問題を発見して、解決方法を探索して、積極的に行動する意欲を高める。

科目概要(詳細)

21世紀では地球環境問題を抜きには語れません。私たちには問題の実態を理解し、真実を思考する力と自ら行動 する力が求められます。この授業はアル・ゴア氏の映画「不都合の真実」、UNDPの新しい環境報告書 「Geo4」、IPCC第4次報告書など、地球環境関連の最新のドキュメントを元に、地球環境問題の実態と原因を 体系的に学びます。また、環境に関する知識を基礎から教えます。講義の内容と問題を体感できるためにキャン パス周辺を対象にしたフィールドワークの機会を提供します。毎日通っている大学の周りはどうなっているかを みることで、世界を知り、環境を知ることになり、地球環境に対する見方が変わります。 特色:授業は「講義による基礎知識の学習->フィールドワークによる体験->課題による情報収集->グループワーク による創発->グループ発表による総仕上げ」によって構成されます。欠席しないことをお勧めします。
授業シラバス

主題と目標/授業の手法など

いまとき、なぜ環境なのか。なぜグリーンイノベーションが景気対策になるのか。環境問題の本質、経済社会の
ゆがみを学習することなしには社会の動きを正しく理解することはできません。また自分がどう対応すべきかも
つかめません。本授業は生活の周りから国際社会まで地球環境問題の真の姿を理解し、研究と実践の基礎力を身
に付けてもらうことを狙っています。
・地球環境問題を体系的に捉え本質から問題を考える視点をもつことに重点を置きます。
・授業は理系も文系も理解できるようにしています。総合政策と環境情報が一緒になって環境問題を考えてもらいます。
・一方的に授業するのではなく、授業資料に対して学生の意見・見解を聞き、討論することがあります。その受け答えは成績に反映されます。
・キャンパス周辺を対象にフィールドワークを行い、身近な環境の観察から世界の環境問題の実態、行動するきっかけを作ります。

教材・参考文献

1)マーテン,ジェラルド・G.【著】〈Marten,Gerald G.〉・天野 明弘【監訳】・関本 秀一 【訳】,ヒューマン・エコロジー入門―持続可能な発展へのニュー・パラダイム,有斐閣,2005,298p.原著: Marten, Gerald G., HUMAN ECOLOGY.
2)IPCC第4次報告書
3)UNEP報告書、GEO4

提出課題・試験・成績評価の方法など

以下の項目による総合評価
1.初回課題(4月末)
2.フィールドワークと中間課題(5~6月)
3.出席(グループワークを含む)と質問の受け答え
4.グループワークのプレゼンテーション(グループベース)
5.最終課題(個人ベース)

履修上の注意

5月19日(土)10:00~15:00,キャンパス周辺を歩いてフィールドワークを実施します.フィールドワーク当日 は授業1回として数えます。フィールドワークの発表を準備するためにグループワーク時間を1回用意します。 さらにグループ発表に1回使います。したがって、フィールドワークは本授業の重要な項目です。原則として欠 席は認めません.

授業計画

第1回 地球環境と地球環境問題 地球環境にまつわる近年の動向、国内的、国際的に議論している問題の所在を話題にし、みんなで一緒に考えま
す。また、この授業の方針と地球環境問題に対するアプローチの仕方を提示します。 第2回 地球温暖化の原因所在(CO2が本当に元凶?)
地球環境システムの成り立ち、地球大気の成分、CO2の役割、温暖化の原因などを最新のデータを取り上げ、原 因の所在を考えます。温暖化に対するさまざまな疑問意見も取り上げます。あなたの率直な意見も言ってくださ い。
第3回 土地(人間による土地改変とその影響)
地球環境が成り立つ基本要素としての土壌に関する知識を学び、それによってできた土地、土地に対する使い方
の変化、それがもたらしたさまざまな環境問題を考えます。土・土壌・土地の関係を、あなたなりに整理してみ
ては。
第4回 水資源(環境における水の役割は私たちの想像を超えています)・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ
・シ地球環境の重要な要素は水です。「いや、降雨の豊富な日本は世界の水危機と関係はありません」。それは本当
ですか。そうでなければ、水と地球環境を真剣に考えなければなりません。
第5回 ●フィールドワーク(5月19日・土、実施予定)
「地球環境といわれてもいまいち実感はありません」と思う人に実験フィールドを提供します。SFCとその周辺で す。地域を歩いて地形,土壌,植生,水,土地利用、集落、人の営みなど、さまざまな観察ができます。そこか ら何かのことが実感できるはずです。行った前後の感想をプレゼンで発表してください。
第6回 植物と生物多様性(植物の偉大さに感謝を) 植物を抜きには地球環境を語れません。「いや、地球上の支配者は人間です。ほかの生物は人間のために存在し
ています」という意見もあります。あなたはどう思いますか。 第7回 エコシステムの概念
地球環境は生態系(エコシステム)です。キャンパス周辺の調査地もエコシステムの一部です。エコシステムは
生産者,消費者,分解者によって構成されます.生産者,消費者,分解者は食物連鎖を形成します.システムに
おいてそれぞれの要素が独自のニッチをもち,全体としてはピラミッド構造を構成します.環境問題を理解する
ために重要な概念を提供します。「エコシステムって、生態系のことでしょう。もう目新しいものは何もない
よ」と思う人もいるでしょう。
第8回 ●フィールドワークの整理
授業で教えたエコシステムの概念を使いながら、フィールドワークで見たこと、調べたことについて、意見を交
換し、共通点、相違点、地域の実態、世界との関係、問題の原因などを討論し、発表用のポスターを準備しま
す。
第9回 ●グループワークの発表
「湘南地域からみた地球環境」をテーマに、それぞれ調べて議論したことを発表します。「フィールドワークが
本当に楽しかった。」「フィールドワークをやって授業の意義がよくわかった。」というような意見は毎年たく
さん寄せられています。
第10回 地球環境における物質の流れ
水や炭素や窒素など。地球上のさまざまな物質が常に循環しています。地球誕生以来続いてきた循環がなぜここ にきて問題となるのか、その原因はどこにあるのか、人間は何をしたのかを検証します。森林によるCO2吸収も この流れの一つです。なるほど。
第11回 環境問題の本質
太陽エネルギーが地球エコシステムに入れられてから,さまざまなかたちのエネルギーへ変わっていきます.そ
の過程の中で,エネルギーがどんどん劣化していきます。環境劣化とはつまり仕事のできるエネルギー劣化で
す。ちょっと待って、「環境の修復」という言葉はとく聞きます。そうすると、「エネルギーの修復」もありで
すか。
第12回 自然と共生する持続可能な発展
・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ・シ経済社会の原則において人類社会が発展するとしたら,自然も有価なものとして考えるべきです.自然エコシス
テムのさまざまなサービスの価値を認め,自然資本として経済システムに組み込む動きを紹介し,地球環境の保
全と人類社会の持続可能な発展を目指す新しい発展モデルを考えます.「ええっ、自然にも価値があるんです
か」。
第13回 地球温暖化と気候変動適応
「環境の修復」が可能ならどんなイノベイティブな方法があるでしょうか。また、IPCCの報告では温暖化を食い 止めることができなかった場合、それに『適応』する視点も提起されています。あなたはどんな適応していくべ きでしょうか。
第14回 とりまとめ、プレゼンテーション
「グループ共同」で最終プレゼンテーションを行う。プレゼンテーションに対してグループごとに評価し合いま
す。その合計点は成績評価にも反映されます。プレゼンテーション時のコメントをふまえて「各自」最終レポー
トを作成して、指定期日内に提出してもらいます。・シ・シ・シ